研究テーマを何度も変えた挙句、どうやって修士論文を書くかイメージできないまま修士2回生を迎える──
そんな不安を抱えている方は、実は少なくありません。
大学院の授業にはきちんと出席し、論文もたくさん集めてはいるものの、それらを整理できず、内容が頭に入りきらない。
さらに、指導教官との相性の悪さも相まって、やる気が失せてしまう。
気づけば修論の作業がほとんど進まないまま時間だけが過ぎてしまった
という状況ではないでしょうか。
しかし、ここから一歩前進するために最も大切なことは、
「まず書き出してみる」ことです。
頭の中だけで悩んでいると、自分では「考えているつもり」でも、実際にはただ不安がループしているだけという場合が多いもの。
文章に落とし込むことで、
「自分は何を知りたいのか」
「どこが分からないのか」
という論点や疑問点が客観的に見えてきます。
最初は箇条書きでも構いません。
完璧を求めず、思考を言語化してみることが肝心です。
また、ゼミでの進捗発表を「適当にやり過ごす場」にしてしまうのは非常にもったいない行為です。
ゼミは、
小さなゴールを定期的に設定できる貴重なステップであり、
発表を通じて指導教官や仲間から得られるフィードバックは、
実際の研究を加速させるためのヒントにもなります。
たとえ教官との相性に悩みがあっても、
そこで受け取るアドバイスを自分なりに咀嚼し、研究の軸を修正していく姿勢こそが大切です。
読書だけでは得られない「生きた知見」を取り入れる絶好の機会ですから、活かさない手はありません。
研究テーマを変え続けてきても、書きながら整理し、発表を重ね、フィードバックを受ける過程で、必要なスキルは自然と身につきます。
修論は完璧でなくとも、最低限の要件を満たして受理されればひとまず成果です。
大事なのは、
「やるべきことを頭で考えているだけ」から抜け出し、一つひとつ実行に移すこと。
もし立ち止まってしまったら、とにかく“書いてみる”ところから再スタートを切りましょう。