先日、KJ法の基本講座を某所で受講して、そこで教わったことをもとに、現在行っている調査データを分析したのだけど、一緒にみてもらいたい、というご依頼が受講生の方からあり、セッションでデスカッションしました。
基礎・基本を学ぶ講座、特に
集団授業でよくあることですが、わかりやすく説明するためにまずはシンプルな分析の方法からご説明されることがあります。
本ケースの場合も、個々人の主要な意見を3つにまとめて、それをもとに3つのグループに分類するというご指導でした。
しかし、受講生の方が持ってこられた分類は、若干、無理やり3つにまとめたり、あるいは個々人の主要な意見として一つの意見の中に複数の要素が混在したりと、混乱があり、また、グループ名と中に含まれるデータの内容がうまく合致していなかったり。
ひょっとしたら最終的な形としての
インデックス図解のご説明として、3つという数字がご教示されたのかもしれません。
とにかく、受講生の方は
3つという数字に引っ張られてしまったのですね。
できるだけ最小数でシンプルにという事は重要ですが、具体的に数字を最初から決める必要はなかったかと思います。
KJ法では結論に至る根拠として最終的な図のみならず、
それに至るプロセスを開示することが重要で、その際に
読み手が十分に理解できる結論の説明をして、また当たり前ですが
その結論と説明は研究目的に沿った内容でなければいけません。
基礎基本を学ばずに最初から主観的な思い込みで分析をするのは論外ですが、概説書や講義を受けたときは、
そこでの説明が基礎・基本であることを踏まえたうえで、
柔軟に自分の研究にとっての妥当な応用をしていくことが重要なことではないかと思います。
でないと本末転倒になりますね。
これから分析をされる方は気を付けられてくださいね。