昨年度2023年も、多くの方のサポートをさせていただきました。
どのご研究も興味深く、サポートをさせていただきながら、ある時は医学史、ある時は経営戦略、ある時は中国文学、ある時は心理的安全性、またある時はツーリズム等々、様々な知の森に分け入って、受講生の方々と一緒にディスカッションをして楽しい時間を過ごさせていただきました。
年が変わり、k年もまた昨年一年間のサポートを振り返ってみたいと思います。
今年も多くの挑戦があり、サポートさせていただいたすべての論文が成果を収められました。
【1】全員の合格
2023年も、最後までサポートに頑張って、ついてきていただいた受講生の方々は
全員修士論文・卒業論文の提出と合格を果たしました。
最後まで一緒に頑張ったことで、この成果を達成できたと思います。
【2】研究の傾向: 質的・量的研究が主流
今年もまた研究トレンドは、
半構造化面接を使用した質的研究と、
質問紙による統計分析の量的研究でした。
これらは全体の約7割を占め、
次いで事例研究と
レビュー論文が続きました。
【3】論文の種類と年齢層
修士論文が全体の約60%を占め、
次に投稿論文と博士論文、そして卒業論文がそれぞれ約15%前後でした。
【4】受講生の方の年齢層
受講生の年齢層は正確には分かりませんが、
30代から40代が最も多く、
20代と50代がそれに続いていると思われます。
最高年齢の方は70歳代でした。
社会人、または社会人経験者が多数を占めています。
性別比率では男女の割合はちょうど半々でした。
【4】サポートが困難だったケース
残念ながら、最後まで続けられなかった受講生の方もいました。
特に、指導教官や他の同僚からの
批判的なフィードバックに心が疲れてしまった方が挫折するケースが見受けられました。
しかしながら、
このような問題で挫折しそうであったものの
サポートを通して乗り越えられた方の方が多く、
伴走するサポートというスタンスはやはり有効であると改めて確信しました。
また、そのような人間関係のパワーバランスが固定化する前の研究初期段階での
サポート依頼があれば、この問題は回避できたかもと思うと、少々残念にも思います。
次に難しいなぁとおもったのは聞く耳もたぬといった独走状態のケース
天上天下唯我独尊といった方。
この様なケースでは、最終段階で指導教官や先輩方から厳しい意見をいただて、大幅な修正、構成の再構築が求められた時期に、ご依頼をされることが多かったです。
この様なケースの場合、例えば最終段階、特に考察に関して、
「根拠が乏しい独りよがりの考察である」とか、
「目的と方法(結局は結果や考察も)がかみ合っていない」とか、
「論理の飛躍が見られる」などといった「厳しい意見」が出て、
その段階においても「理解できない人がおかしい、」といったスタンスであったり。。。
そのあたりもポンポンたたきながら修正していくサポートが続きました。
それと、完全に依存する姿勢を見せた受講生の方は、残念ながら合格に至りませんでした。
サポートはあくまでサポートであり、主体は学生自身であるべきで、
完全依存だと「なぜ私は書けないのか」の原因を他に転嫁しがちで、
能動的に解決に向けての態度が置き去りにされることとなります。
また、2023年はルールを守れない受講生へのお断りが例年になく多いでした。
これまでは多くとも2,3年に1人ぐらいでしたが、昨年度は一年だけで6人の方をお断りしました。
コロナ禍の影響もあってか、
大学院・大学でのゼミでの他者との協調や基本的な事柄を守るという経験が
不足されているように感じました。
【5】2024年への展望
色々ありましたが総じて2023年は学び多き一年でした。
私たちのサポートの画期的な変革となったのは何といってもAI技術の導入です。
2023年の後半から何が使えて何が使えないのか試行錯誤して、
有効活用できるツールという確信を持つに至りました。
その結果、後半から以降は、
サポートの進捗のスピードが、感覚的ではありますが、
30-50%はアップした印象です。
私たちは、2024年も学生の皆さんが成功を収めるためのサポートを続けていきます。
そして新しいこの年は、AI活用の元年となると確信しています。
学生の皆さんの勇気ある一歩を、心より応援しています。