ゼミで卒論や修論の進捗状況を報告してください、と言われた時、
まとまりなくだらだらと話していたら、
時間はあっという間に過ぎてしまい、指導教官も聞いている他のゼミ生も、
結局何が言いたいのかポイントがつかめず、自分自身も話しながら何を言いたかったのかわからなくなり、ますます、カオスに陥ってしまう・・・・といった悪循環のループに陥ってしまいます。
十分な準備が必要。
では何にポイントをおいて準備すればいいか、ということですが、とりあえず
最初の一歩の段階はで明確に報告するべき究極のポイントを絞ると以下の
3点。
➀何を明らかにしたいのか=目的を明確に伝える
「進捗状況の報告の前の段階」ならば、興味関心があることを伝えるのもありです。
が、研究の「進捗状況の報告」は、もうすでにこの段階ではない。
多くの人が陥ってしまう失敗は上述の2つを混同してしまうこと。
興味関心ではなく「目的」を伝える。
これはシンプルにしていけば、研究テーマであり
究極的にシンプルにすれば、題名になります。
➁どのような方法を行うのか
具体的であればあるほどベターですが、
とりあえず、質的なのか、量的なのかとか、レビューなのか、事例研究なのかとか、およその
研究枠組みは答えれるようにしておく。
ただし注意したいのは答えるだけなら言いたい放題であるわけで、
なぜその方法をとるのかの説明ができなければなりません。
それと、自分のキャパとして
実現可能な方法でないと意味がない。
例えば、具体的に、被験者を集めるあてがない方法を上げても絵に描いた餅に終わってしまいます。
③オルタナティブで考えることもOK=この段階では一つに絞り込む必要はない
初めからパシッと道筋が決まることはまずなく、研究を進めるうえで、
いくつかの岐路にさしかかることはままあります。
研究計画の最初の段階ならばなおさらそう。
上記2点(目的・方法)に関して、
いくつかのバージョン(あるいはアイデア)を考えておくことも有効でsy。
一見、曖昧のようにも見えますが、だらだらとした説明とは一線を画していて、
「いくつか」にまとめる必要がありますからおのずとそこに、その違いを比較する視点も持つようになります。
注意したいのは、たくさんバージョンを出してしまったら意味がないので、せいぜい、
5つぐらいが限度かなと思います。
ポイントは以上3点です。
もちろん正攻法で言えば、先行研究を読み込んで、目的を考え方法を考えるということですが、
先行研究の読み込みという、いわゆるボトムアップと、言い方は悪いですが、
ある程度の直感でトップダウン的に目的と方法を考える、
この二つの方向を同時にやっていくと効率が良いように思います。
あくまでも最初のとっかかりをつかむのがこのやり方の目的。
皆目、何から手を付ければいいか迷子になったときは、こういう発想でも考えてみてくださいね。