半構造化面接は、インタビュー調査においてよく用いられる手法ですが、その実施には注意が必要です。
多くの大学生・大学院生のかあ田形がが陥りがちなのは、事前の計画なしに
✕「何となく聞きたいことを行き当たりばったりで聞く」というアプローチ✕です。
これは研究とは言えません。
なぜなら、このようなアプローチでは、インタビューから得られる
データの分析時に、明確な分析テーマや共通の質問項目が欠けていて、
単にインタビュー内容を記録し紹介するに留まるからです。
この結果、研究としての価値を欠く単なる記述になってしまいます。
では、研究としての質を確保するためにはどのようにすれば良いのでしょうか?
まず、➀研究の目的と調査テーマを明確にすることが重要です。
これに基づき、➁どのような情報を収集する必要があるかを事前に決定し、
③それに適した質問項目を設計します。
質問は、インタビュー全体を通じて一貫性があり、
比較や分析が可能な形式でなければなりません。
また、半構造化面接の利点を活かすためには、柔軟性も重要です。
設計した質問に固執するあまり、インタビュイーが重要な情報を話し始めたときに
深堀りを怠らないことです。
回答者の反応に応じて適宜、追加質問を行うことで、
より豊かなデータを収集することが可能となります。
このようにして、半構造化面接を計画的に、かつ柔軟に運用することで、質の高い研究データを収集し、有意義な分析と結論に結びつけることができます。
研究は単に情報を集めること以上のものであり、そのプロセスと結果から学び、新たな知見を生み出すことが本質です。
半構造化面接(=インタビュー調査)の研究計画を立てる際は、これらのポイントを心掛け、研究の質を一層高めていくことを意識してください。