これからの季節、質的研究をされる方々の中で多くはそろそろインタビュー調査を終わられた時期ではないかと思います。
インタビューを取り終えて、やあっと文字起こしして、改めて読んでみると
「はて?何をきくためのインタビューだったっけ?」とか
「協力者の人が勝手にどんどん話されて、結局、聞きたいことがうまく引き出せなかった。」とか・・・
「聞いた話から何を引き出していけばいいか、自分でもわからなくなった。」とか
と、インタビュー調査で迷子になった方からのサポート依頼がよくあります。
さてどうするか。
時間的に余裕があって、
被験者の方に再度協力を依頼できるようであったら、そのインタビュー調査を
予備調査に位置付けるのも一つの手です。
ただ、予備調査であっても
何のための予備調査か、
予備調査の目的とその目的がどのように達成されたかは明らかにしなければならないです。
一連の研究の流れの上で
本調査前の予備調査としての役割がはたされているというストーリーができれば、これはこれでありですね。
本調査ほど事細かに分析・記載する必要はないので、「ごまかす」という以上に実りのあるやり方ではないかと思います。
場合によっては、
丁寧な手順を踏んでいるとみなされてい評価が上がる場合もあるでしょう。
もちろん、何度も書いていることですが、本調査の前にしっかり
リサーチクエスチョンを吟味して立てて、
分析の結果まである程度の
予測、あるいは仮説を検討したうえで、
インタビューガイドをつくり、本番のインタビューに臨むことがベストであることは言うまでもありません。
ピンチはチャンス、という言葉があるように、研究の過程でも
予想外の(予定外の?)不測の事態が生じてもあわてずポジティブに柔軟に対応していくことが大切です。
今日の記事がどなたかの参考になれば幸いです。