昨年度に修論提出後、口頭試問で不合格になられて、サポートをお申込みいただいた事例から、アンケート調査で失敗されたケースに多かった特徴について、今日は記事を書きたいと思います。
アンケート調査でよくある失敗は、
あまり深く考えずに聞きたいことをとりあえず質問項目で並べて質問紙氏を作成してしまったという事例です。
それに加えて、
先行研究でやっていたからという理由でよく考えずに
適当に統計分析をした、
あるいは、「統計分析」といえども実際は
単純集計をしただけと、さらに追い打ちをかけて失敗した事例もよく見られます。
究極的に失敗のもとをたどると、
何を明らかにするのかの目的が、
自分の興味関心からのみ出発していて、
先行研究から得られた知見の検証をベースにしていなかった、
要は、これ聞いたら面白い、といった発想でアンケート全部が作られていたということに尽きると思います。
そもそもアンケートという言葉を使うと一般的なアンケートと取られるので、
質問紙調査というべきかもしれません。
とにかく、聞いたら面白いといった発想ではなく、
こんな仮説が立てられるからそれを明らかにするためにアンケート調査を行うと考えるべき。
そして、その仮説がなぜ成り立つかのエビデンスは先行研究から明らかにするべきです。
アンケート調査をするときに、一般的なイメージのアンケートを想定するのでなく、
量的研究の手法についてまずしっかり理解してからはじめましょう。