昨日、共通テストで、第三者に正解を解かせてそれを答えるつもりの不正があったのではないかという事件が報道されていました。
修論や卒論でもサポートのお問い合わせに、不正ではないかという事に時たま出会うことがあり、今日はそれを記事にしたいと思います。
ムーンサークルを長らくやってきて、おそらく何千、ひょっとしたら万をこえる受講生の方々のサポートをしてきたかもしれません。
近年もまだ受講される数も増えつつあるのですが、そうなってくると、今までおられなかったようなびっくりするような依頼や、要求をされる方がおられ、その中には、それは不正だと思う内容を言われる方々も少なからずおられます。
一番わかりやすいのは、「~万字の論文を作成するのにいくらかかりますか。」とか「10万円で論文執筆をたのみたいとか。」
そういう代行の依頼は一切請け負っておらず、もちろんホームページにも明記していません。
ですから即座にお断りします。
「モデル作成」というサポートは承っていますが、これはあくまでも、どのように書けばよいのかわからない箇所のモデルを作成して、書き方を享受してそれをベースに、自信で書き進めていただくサポートで、代行とは全く別物。
実際に大学でも行われている指導のスタイルです。
上記の依頼はそれの誤解からかもしれないですが、しかしながらどう考えても不正でしかなく、発覚した場合は学位の剥奪など厳罰対象になるでしょう。
難儀なのは、サポート半ばにして、突然モンスター化する受講生の方。
近年、たまにおられて頭の痛いところです。
例えばあるケースで調査の分析の段階でおっしゃったこと。
「ネット上で見つけたあるところでは、調査の分析、結果、考察まですべてをしてくれて7万円という料金だった。
個人指導で教えてもらいながら分析するのは、7万円以上の料金がかかる。
なぜ、同じ料金で分析をしてもらえないのか、足元を見ているのではないか」
依頼内容や、主張や、言葉の使い方などに色々と驚きました。
この方は研究テーマや研究計画、方向性をサポートし終えて完成し、分析の段階およそ11月に入ったころのでの申し入れでした。
この段階で分析や結果のまとめ、考察にはまだまだ力不足と思われましたが、このような姿勢では最後まで責任をもってサポートできないという理由で、事務方とも協議して、今後のサポートをお断りすることになりました。
偶然、最近、その方の所属されていた研究室のホームページを見る機会があり、サポートで設定したタイトルと分析方法でご卒業されたことを知りました。
11月のあの進捗状況そあの発言から、すべてご自身でされたのかどうか疑問に思うところです。
また、ある方は、5月以来2回のサポート依頼があり、まったく進まないまま、10月も半ばとなったころに3回目のサポート依頼がありました。
「モデル作成の依頼を考えている」
とのことでしたが、あまりに回数が少なく、研究の方向性や指導教官とのやり取りも不明確で、そもそもモデル作成すするにもその土台が不明瞭な状態でしたので、事務方の方からは
「現状ではモデル作成は難しい。担当講師とご相談ください」といった表現を交えた内容で返信をしました。
その直後のセッションは私(水戸)が担当し、
「モデル作成以前に骨格をまずつくらないと、研究のタイトルすら決まらない。
まずは構成を一緒にできるだけ早く完成させていきましょう。」
といったことをお話しし、問題と背景の概要からディスカッションしていきました。
しかしながらその後、事務方の方へ
「『モデル作成は難しい』という表現から不可能ではなく可能であると考えた。
『担当講師とご相談ください』という表現かた相談すればなんとなる、セッションで担当講師が論文を書いてくれると思った。」
との話があり、びっくり。
そのうえ、サポート内容が思っていたものと違ったので返金してほしいとの由。
サポート内容が違うというクレームは私共の信頼性に関わることで、一切受け入れがたく、弁護士を介してお返事をし、法律的な次元に移れば必要があれば個人情報も開示せねばならないことなどを伝え、クレームはおさまったという次第です。
卒論や修論も学位授与の合格に向けての試験です。
その認識が甘い人たちが時たまみられるのは残念なことです。
執筆そのものを外部委託するのは不正です。
不正が露呈した時には学位剥奪される可能性が高い。
今回の共通テストの不正にように、公にはなっていなくとも、こういうケースは思っているよりも多いのかもしれません。
以前にも書きましたが、ご本人の今後の人生においても、
論文執筆を不正に逃げることで、自分自身が向上するのステップを放棄して、大切な機会を自ら失っていることにもなります。
学問に王道なし
少年老いやすく学成り難し
せっかく大学や大学院へ進学したのに、なぜそうなるのか私には理解できません。
学問には真摯に取り組んだいただきたいと思います。