良い論文の評価基準に
独創性(オリジナリティ)が
一つの基準として求められます。
一言でいえば、
今まで先行研究で行われていなかったこと(結果や考察だけでなく方法も含めて)
に尽きると思うのですが、
この幅が広い。
先行研究では男女差の比較をしていなかったから男女差を見ることにしたといったような
新しい変数を入れたというのは、最初の一歩としてやりやすいのですが、
独創性(オリジナリティ)の大きい研究を目指す場合、
ともすると「勝負」だな
と思うことがあります。
最近、サポートさせていただいている一人の方の研究プロジェクトで、またそういうことをしみじみと感じました。
具体的には書けませんが、ある一連の経験下で、ある心理的状態Aがどのように変容するかという研究なのですが、こう書くとよくある研究です。
しかし、ある教授が指摘されたのは、その心理的状態Aというのは一連の流れでも見れるものではなく、ある一時の状況において生じる心理的状態ではないのか、と。
要は心理的状態Aは「点」であって「線」でないというとらえ方です。
確かに先行研究は「点」としてとらえられているのですが、
しかしながら見方を変えると「線」としてとらえる発想がなかった
とも言えるわけです。
私は「線」でとらえることにオリジナリティがあるなぁと思い、面白いと思います。
ただ、教授の方のご指摘もよくわかります。
もちろんなえ「線」としてとらえることが考えられるか、
あるいは「線」としてとらえることが重要なのかの
説明を根拠を示して提示する必要はあります。
これからの研究は「線」として検証できることを前提に
色々な方法をこれから検討していくわけですが、一つ勝負ですね。
ただただ、十分に検討を重ねて練っていくのみ。
これも研究の醍醐味です。
中島みゆきの「地上の星」ではないですが、
ぴかっと光る大きな業績を残す研究の足元には、
意味があるかないかをひとつづ地道に検証していった
無名の研究が累々と続いています。
小さな足跡でもそこに残したことは、
別に社会のみんなが気付いてくれなくとも、
その領域の研究を進めた珠玉の一歩だと私は思います。
