指導教官からの全くの指導を受けずに卒論や修論は通るのか、
これはケースバイケースですが、
過去に卒論の個人指導をさせていただいたケースでの出来事を参考までに例の一つとして挙げておきます。。
指導教官からまったくご指導がない、と言っても良好な関係ではあるという報告を受けていたケースで、12月に入ってご依頼を受けました。
さすがにこれは大急ぎで色々と取り掛からねばならず、受講生の方と一緒に積み重ねていきました。
途中、指導教官の先生に、途中経過や進捗状況をメールでもいいので、報告して、フィードバックを受けるようご教示していましたが、最後に出来上がったものを見せるだけでいいと言われていますとのお返事。
それでも提出間際に出すのは礼に失するので
「1週間前にはがんばってだしましょう。」
とサポートを続けて、5日前に何とか指導教官の方へお送りされました。
ところがそれに対するお返事が、論文の内容についてではなく、
そもそも卒論の作成にあたっての指導を十分に受けてこなかったので、提出はまかりならぬと・・・。
その報告を受けたとき絶句です。
なぜ、今、そのご教示なのかと。
色々とうかがっていくと、おそらくですが、
指導教官とのご関係の捉え方とご教示の解釈に齟齬があったような印象をうけました。
おそらく指導教官の先生は、もっと指導を仰いできて、卒論を進めることが必要と考えられていたのでしょう。
そして「最後に出来上がったものを見せるだけでいい」という意味のことを言われたのではなく、
まずは書きたい好きなテーマで自由に書いてみて、そのうえで色々指導していこうと思われていたのではないかと思います。
とにかく、お話を聞いているとご立腹されている様子が伝わってきました。
ただただ、連絡がないことにご立腹されて待たれていたのでしょうね。
残念ながらこのケースでは提出不可となり、6カ月後に「ほぼ同じ内容」で、かつ指導教官のご指示を入れ込んだ内容に修正されてご卒業となりました。
就職が決まっているから、論文が完成すれば通してくれるだろうという考えは甘いかもしれません。
これから卒業論文・修士論文を執筆し提出される方は、
指導教官ととにかくコミュニケーションをとって論文執筆に臨む
のが良いと思います。
そうでなければ、提出不可や不合格になる場合もあるのです。
今日の記事がどなたかのご参考になれば幸いです。