白川は祇園の巽橋の下を流れて鴨川に至る小さな川です。
夜に船で通ったから気が付かなかったといったような嘘をつく例えに「白川夜船」といった言葉がありますが、その「白川」です。
この言葉が示しているように船が通るほどの川ではないにもかかわらず、川に降りる石段が所々にあって、ずっと気になっていました。
それからその「まっすぐさ」
八坂神社前を通る東大路から祇園の花見通の間を「まっすぐに」東から西にながれています。
あまり気になったので、古い地図を見るとこの辺りは、江戸時代は小さな藩の屋敷が並んでいたところで、もともと白川沿いの道はなく、お屋敷の庭に白川が流れていたようですね。
いつからこうなったのかなと興味を持って調べてみると、第二次世界大戦中に爆撃に備えて消火の水を確保するためにつけられた道、という説明を見つけました。
あまり知られていませんが、京都も奈良も規模は小さいものの爆撃を受けています。
そしてそこにはやはり、悲しい話があります。
雅な景色ですが、そんな歴史が隠されていたことに驚きですね。