事例研究を考える際の注意点
質的研究の代表的な一つとして、事例研究があります。 質問紙調査や実験など数量的データを統計的に分析する 研究の対極にあります。 何らかの理論を支持する、 あるいは反論となるような特徴的な事例を 丁寧に見て行くことが できればベストですが、 実際、どのような事例に出会うかは、 運まかせのところがあり、難しいです。 事例研究は、事実を丁寧に拾い上げて行き、 「これは、あの理論に関係する事柄ではないだろうか。」と、 ここ!というポイントを見つけるところに醍醐味があります。
事例研究でよくある失敗
事例研究でよくある失敗(1)
事実の羅列 私たちがサポートした経験から事例研究でよく見られる失敗は、2つ。 一つは、単純に事実を羅列して終わっているもの。 何らかの理論と関連づけるところまではできていても、 そのツッコミが浅い。 教科書に書いているような「一般的な理論」と関連づけるだけでなく、 そこにひねりが欲しい。 先行研究のエビデンスをベースにしたオリジナルな視点のエッセンスなど、 工夫をして見てください。
事例研究でよくある失敗(2)
盛り込み過ぎのポイント もう一つは、あの視点、この視点と、ポイントが多すぎるもの。 何というか、上記が事実の羅列なら、こちらは理論の羅列のようなもの。 確かに興味深いポイントはたくさんあるのかもしれませんが、 その中で取捨選択していくことも、 研究を洗練化して行くための方策だと思います。 これは、どんな研究にもいえることですが…………. 事例研究を考えられている方は、事例紹介ではないこと、 思いつく理論の数を勝負ではないことを、今一度、確認されてくださいね。